危険球とは?ルールや退場条件・誤審の可能性も詳しく解説します!

はじめに

野球の中継を見ていると、「危険球によって退場!」というアナウンスが流れることがありますよね。

 

でも、実際にどんな投球が「危険球」になるのか、意外と知られていないのが現実です。

 

特に初心者や久しぶりに野球を見た方にとっては、「なぜ今退場になったの?」と疑問が残るかもしれません。

 

この記事では、危険球の定義やルール、退場の基準、見逃しや誤審の可能性まで、できるだけわかりやすく解説していきます。

危険球とは?ルールと定義をわかりやすく解説


「危険球」とは、ピッチャーの投げたボールが打者の頭部や顔面付近に向かって投げられた場合、もしくは実際に当たった場合に適用されるルールです。

 

プロ野球や高校野球など、各カテゴリによって若干の運用の違いはありますが、共通しているのは「打者の命を脅かすような危険な投球は許されない」という考えです。

 

頭部への投球が危険球になる

一番わかりやすいのが、ボールが打者の頭部に直撃するケースです。

 

たとえスピードが遅くても、頭への直撃は命に関わるため、非常に危険とされます。

 

当たってなくても危険球になる?

実は、実際に当たらなくても「顔面付近を通過する投球」や「避けようのない位置に向かって投げられた球」でも危険球と判定されることがあります。

 

特に投手が故意に投げたと見なされる場合や、極端にコントロールミスをしたと判断される場合は、退場対象になるのです。

 

危険球で退場になる条件とは?

「えっ、今のって退場なの?」と驚くこともある危険球退場。その基準はどのように決められているのでしょうか?

 

プロ野球では即退場が基本

NPB(日本プロ野球機構)では、頭部に向かって投げた投球が「危険球」と認定されると、即退場になります。

 

これは、投手に「頭部を狙うような投球は絶対にダメ」という強い抑止力を与えるためです。

 

たとえ意図していなくても、コントロールミスが原因であっても退場になります。

高校野球やアマチュアでは?

一方、高校野球や大学野球などアマチュアの世界では、審判の裁量によるところが大きくなります。

 

「故意ではない」「それほど危険性がなかった」などと判断されれば、警告にとどまることもありますが、危険性が高いと見なされれば即退場もあります。

危険球と誤審の事例もある?

ルールがある以上、そこには「判断ミス」や「微妙な判定」も付きものです。危険球も例外ではありません。

 

誤って退場になるケース

例えば、打者が体を前に乗り出したり、よける動作が遅れて結果的に頭部付近に当たった場合でも、投手が故意に投げたわけではないのに危険球と判定されてしまうことがあります。

 

また、肩や背中に当たった球が「頭部に見えた」と誤認されるケースも。

 

リプレー検証は適用される?

残念ながら、プロ野球で導入されているリクエスト制度(リプレー検証)は、現時点では危険球の判定には適用されていません。

 

よって、一度下された判定が覆ることはまずないため、誤審だったとしても退場は取り消せないのが現状です。

 

危険球の判定基準と見逃しの可能性

では、具体的にどのようなボールが危険球と見なされるのでしょうか?逆に見逃されることもあるのでしょうか?

 

どこからが「危険」と見なされるのか?

目安となるのは、打者の肩より上のラインを通り、明らかに顔や頭部の方向に向かっているボールです。

 

特に140km/h以上の速球や抜け球は危険度が高く、審判の判断も厳しくなります。

 

見逃されることもある?

審判の死角や、打者の避け方によっては、「見た目には当たっていないように見えた」「高く抜けただけに見えた」として、判定されないケースもあります。

 

そのため、「これは危険球では?」と思っても、審判の判断次第になることが多いのです。

 

危険球退場での対応やペナルティ

危険球と判定されれば、その試合中に投手はどうなるのでしょうか?また、チームへの影響は?

 

投手の再出場は可能?

危険球で退場になった投手は、その試合中は一切の出場ができません

 

また、試合後に規律委員会で処分が検討されることもあり、悪質と判断されれば登板停止処分などの追加ペナルティが課されることもあります。

 

チームの影響も大きい

投手が急に退場すれば、チームは急きょリリーフ投手を準備しなければなりません。

 

場合によっては、ブルペンが足りず投手のやりくりが非常に厳しくなります。勝敗に直結する大きな影響を与えるのです。

 

危険球に関するルール比較表

項目 プロ野球(NPB) 高校野球(アマチュア)
頭部直撃 即退場 審判判断により退場も
顔付近への投球 即退場もあり 注意で済む場合も
リプレー検証 原則なし なし
再出場の可否 試合中不可・制限あり 試合中不可・対応は大会ごとに異なる

危険球を避けるには?打者と投手それぞれの意識

打者ができること

打者は、しっかりとヘルメットをかぶることはもちろん、投球に対して反応する訓練をしておくことが大切です。

 

また、顔を守るための「フルフェイス型のフェイスガード付きヘルメット」などの着用も増えています。

 

投手の投球意識も大切

投手側も、「多少のコントロールミスは大事故につながる」という意識を持ってプレーすることが求められます。

 

試合前のウォームアップや肩のコンディション管理を怠らず、安定した投球フォームを維持することが危険球を防ぐ第一歩です。

 

よくある質問(Q&A)

Q1. 危険球を1回で退場になるの?

はい。プロ野球では、頭部への投球が「危険球」と認定されれば即退場です。意図的かどうかは関係ありません。

 

Q2. 危険球退場でもベンチには残れる?

いいえ。危険球で退場になった選手は、ベンチからも退去しなければなりません。その試合中は一切の関与ができません。

 

Q3. 危険球は記録上どう扱われる?

デッドボール(与死球)として記録されますが、退場処分自体は別途記録として扱われます。

 

まとめ

危険球は、野球において選手の安全を守るための重要なルールです。

 

特に投手の投球ミスは命に関わるため、厳しくルールが適用されます。

 

誤審や見逃しの問題もありますが、基本は「安全第一」。選手もファンも正しい知識をもって、安心・安全に野球を楽しめるようにしたいですね。

 

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